システム再構築を機に運用の全面アウトソーシングを選択
事例2 製造業 B社様
グローバルな生産・販売体制と物流ネットワークを持つ製造業大手のB社様では、生産管理システムの再構築を皮切りにシステムの全面刷新プロジェクトが始動した。そのシステム開発のパートナーに選ばれたのがSCSK。開発のスタート時から、運用も視野に入れた提案で運用も同社で行うことが決定。そしてサービスインから現在も運用アウトソーシングが継続されている。
導入の経緯・背景
大規模なシステム再構築とその運用設計をSCSKが担当
B社様では、これまでのメインフレーム中心のシステムをWindows/UNIX系システムへ移行する大規模なシステム再構築プロジェクトがスタートした。対象は、基幹系から情報系に至る全システム。いくつかのSI企業を検討する中、生産システムの再構築を担当するパートナーとしてSCSKが選定された。これまでの実績、そして開発のノウハウをベースに運用も行うという提案が決め手となっての採用である。そして、その対応力が評価され、次に控える受発注・会計等の基幹システムの再構築も、SCSKが担当することとなった。
導入の価値・効果
運用のフルアウトソーシングを実現
次々とカットオーバーされる新しいシステムは、すべてnetXDCで運用されるべく、システム環境も整えられた。100台の以上のサーバー群、採用プロダクトもマルチベンダーが前提であるにも関わらず、スムーズなカットオーバーを迎えることができ、SCSKに対するB社様の信頼もゆるぎないものになった。
運用は専任のスタッフによるフルアウトソーシング。24時間365日のきめ細かい対応が行われている。マルチベンダーが前提の大規模なシステムの運用には、高度なスキルとノウハウが必要となる。すべてを自社で行うには、その要員の確保などその限界も見え隠れする。プロダクトを選ばず、常にお客様に最適なものを提案できるSCSKならではの運用サービスは、B社様にとってなくてはならないものになっている。しかも運用を一つに統合することによるコストメリットも大きい。SCSK以外で開発されるシステムもあるが、築き上げた運用設計を考慮し開発され、運用はnetXDCで行われている。
製造業 B社様 システム構成
システム規模 | 19インチ42Uラック 11台、SuperDome 2台、XP12000 1台 ラック内訳... ラックマウントサーバ:19台、 ブレードエンクロージャ:3台(使用ブレード:42サーバ)、 NW機器:33台 19インチ41Uラック 15台 ラック内訳... ラックマウントサーバ:45台、 NW機器:37台 |
|
---|---|---|
システム概要 | 受発注・在庫、販売、精算、会計、人事・給与、経営情報、EDI、営業支援、 ホームページ、メールサーバ、DNSサーバ、ファイアウォール 等 |
|
使用OS | HP-UX、Windows2000/2003 Server、Solaris10、Red Hat Linux、OS/400 | |
サービス内容 | システム管理 | 導入、バージョンアップ、設定変更、24時間365日監視、障害対応 |
ミドルウェア管理 | 導入、バージョンアップ、設定変更、障害対応 | |
アプリケーション管理 | 運用設計、スケジュール変更、24時間365日アプリケーション実行監視、 アプリケーション障害対応(プログラムバグに起因するものは除く) |
|
データ管理 | バックアップ、リストア、データ保管、容量管理 | |
ネットワーク管理 | 機器導入、設定変更、24時間365日監視、障害対応 | |
セキュリティ管理 | ファイアウォール設定、セキュリティパッチ適用、 ウィルスパターンファイルアップデート確認 |
提案・導入後の評価
業務に精通した上で運用を統括
現在、B社様の専任スタッフは18名。ベーシックな運用から高度な運用まで一手に行っている。障害対応もシステム規模に応じて高度になってくる。密接に連携しあうシステムの場合は、業務への影響も考慮しながら、B社様とも一体となって対処して行かなければならない。これまで「業務」はB社様、「システム」はSCSKという図式も、「業務もシステムも」熟知した上で、より大きな視点で運用を統括してほしいというB社様の期待・要望も高いものとなっている。
今後の期待・展開
さらなる標準化・効率化へ磨きをかける
数名の専任スタッフはB社様に常駐し、システム部門の一員としてシステムの改善提案や数年先のシステム戦略にも関わっている。
また、netXDCでのフルアウトソーシングも、さらなる標準化・効率化へ向けて磨きをかけている。システム規模が大きくなっても、運用コストは変わらない。高いサービス品質を維持しながらの挑戦はこれからも続いていく。